老若男女を問わず、温泉好きな人はいるものです。20代後半の女性の知人ですが、内風呂がありながら週末ごとに温泉を巡るほどの温泉好きで、挙句の果てには出勤前に温泉に行き、真っ赤な顔をして出勤してきていました。完全なる温泉マニアでした。

日本には、3,000ヶ所以上の温泉地があります。日本には温泉法というものがあり、『地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、別表に掲げる温度、または物質を有するもの』と、定められています。 このことから、地中から湧き出す時の温度が25度以上あれば、無条件でそれは温泉ということになるのです。仮に、温度が25度に満たなくても、下に上げる19種類のうちのいずれかが含まれていれば、それは温泉ということになります。
物質名 |
含有量(1kg中) |
物質名 |
含有量(1kg中) |
溶存物質 |
総量1,000mg以上 |
遊離炭酸(CO2) |
250mg以上 |
リチウムイオン |
1mg以上 |
ストロンチウムイオン |
10mg以上 |
バリウムイオン |
5mg以上 |
フェロ・フェリイオン |
10mg以上 |
第一マンガンイオン |
10mg以上 |
水素イオン |
1mg以上 |
臭素イオン |
5mg以上 |
沃素イオン |
1mg以上 |
ふっ素イオン |
2mg以上 |
ヒドロひ酸イオン |
1.3mg以上 |
メタ亜ひ酸 |
1mg以上 |
重炭酸ソーダ |
340mg以上 |
総硫黄(S) |
1mg以上 |
メタほう酸 |
5mg以上 |
メタけい酸 |
50mg以上 |
ラジウム塩(Ra) |
1億分の1mg以上 |
ラドン(Rn) |
20以上 |
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温泉はどれも同じではなく、色や臭気にも違いがありますし、味や肌触りにも違いがあります。この違いを左右するものが、温泉の泉質です。
泉質 |
詳細 |
代表的な温泉 |
単純温泉 |
1kg中に、含有成分が1,000mg以下のもの。温度が25度以上で、ph8.5以上をアルカリ性単純温泉と呼ぶ。肌触りが柔らかく癖がない。 |
岐阜県・下呂温泉 |
二酸化炭素泉 |
1kg中に遊離炭酸を1,000mg以上含む。お湯に浸かると体に炭酸の泡がつく。飲むと炭酸の喉越し。比較的少ない泉質。 |
大分県・長湯温泉 |
炭酸水素塩泉 |
1kg中の含有成分が1,000mg以上。炭酸水素イオンが陰イオンの主成分。陽イオンの主成分で、ナトリウム炭酸水素塩泉、カルシウム炭酸水素塩泉、マグネシウム炭酸水素塩泉に分かれます。 |
和歌山県・川湯温泉 |
塩化物泉 |
1kg中の含有成分が1,000mg以上。塩素イオンが陰イオンの主成分。陽イオンの主成分で、ナトリウム塩化物泉、カルシウム塩化物泉、マグネシウム塩化物泉に分かれます。日本では多く見られる泉質で、舐めると塩辛く、濃度が濃い場合は苦く感じる。 |
静岡県・熱海温泉 |
硫酸塩泉 |
1kg中の含有成分は1,000mg以上。硫酸イオンが陰イオンの主成分。陽イオンの主線分で、ナトリウム硫酸塩泉、カルシウム硫酸塩泉、マグネシウム硫酸塩泉に分かれます。 |
群馬県・法師温泉 |
含鉄泉 |
1kg中に総鉄イオンが20mg以上。陰イオンにより、炭酸水素塩型と硫酸塩型に分かれる。空気に触れると、徐々に鉄分が酸化して湯の色が赤褐色になる。 |
兵庫県・有馬温泉 |
含アルミニウム泉 |
1kg中に含有成分が1,000mg以上。主成分が、陰イオンは硫酸イオン、陽イオンはアルミニウムを主成分とするもの。 |
群馬県・万座温泉 |
硫黄泉 |
1kg中に総硫黄2mg以上。比較的多い泉質で、単純硫黄型と硫化水素型に分類される。卵の腐敗臭がある。 |
栃木県・日光湯元温泉 |
酸性泉 |
多量の水素イオンが温潜水に含まれるもの。多くは遊離の硫酸、塩酸の形で含まれる。強い酸性。 |
秋田県・玉川温泉 |
放射能泉 |
1kg中にラドンが30(百億分の1キュリー単位)以上。微量の放射能が人体に良い影響を出す。 |
鳥取県・三朝温泉 |
以上が代表的な泉質ですが、一つの温泉地でも複数の泉質を持つ場所があります。北海道の登別温泉や、大分県の別府温泉郷がそれにあたります。